【EDward Gaming】 Valorant部門、S1Mon選手めぐり内紛か チームメイト4名が声明発表、個人情報流出も

【EDward Gaming】 Valorant部門、S1Mon選手めぐり内紛か チームメイト4名が声明発表、個人情報流出も

2024年のValorant世界王者である中国のプロeスポーツチームEdward Gaming (EDG) で、S1Monがベンチ入りしたことを発端に、チーム内の対立が激化している。マネージャーによる批判、S1Mon自身の反論、それに対する選手4名の声明発表や、さらには選手個人情報の流出といった深刻な事態にまで発展した。


騒動の経緯

2025年のVCT China Stage 1シーズン中、最初の2週間が経過した時点でS1Monがスターティングロスターから外されたことが騒動の始まりだ。S1Monに代わり、アカデミーから昇格したJieni7が急遽起用されたが、当初交代に関する明確な公式説明はなく、憶測が飛び交った

事態が大きく動いたのは、EDGのマネージャーAquaがライブ配信で、S1Monのベンチ入りについてチーム側の視点から詳細を説明した事からである。
AquaはS1Monを「怠惰」「努力していない」と明確に非難。
具体的な理由として、練習時間の不足、新エージェントやメタ変化への適応意欲の欠如、チームとの「重大なコミュニケーションの問題」、チームイベントや試合会場への同行拒否などを挙げた。S1Monのこれらの行動を、熱心に練習し「学ぶ意欲」を示す交代選手のJieni7の姿勢と繰り返し対比させ、ベンチ入りを決めたと述べた。
この配信は対立を公にし、事態をエスカレートさせるきっかけとなった。

S1Monの反論

上記に対し、S1Monは即座に反応。Aquaの主張に異議を唱え、自分は「まだ努力している 」と反論し、不当に標的にされていると主張した。S1MonはAquaとのプライベートチャット(WeChatと報じられている)のスクリーンショットを共有し、このチャットでS1Monは、チームメイトのnobodyとSmoggyを名指しし、彼らも同様に練習不足であるのに、なぜ自分だけが問題視されるのかと告発。
さらに自身の配信でも自己弁護を展開し、他のメンバーの練習習慣に関する主張を繰り返し、チームから疎外されていると主張。

チームメイト4名の声明発表

Aquaの配信、そしてS1Monによるチャットのリークや配信でのコメントを受け、チームメイトであるZmjjKK、nobody、Smoggy、CHICHOOの4名は、Weibo上でほぼ同時に声明を発表。
S1Monに対し、極めて厳しい批判を展開した。

内容については下記の通り

ZmjjKK:
ライブ配信の時はあんなに話すのに、練習試合になると途端に口が重くなる。そんなことなかったか? 練習の時に、配信で話す量の5分の1でも話してくれていたら、俺たちは君を手放したくはなかった。
誰が君を今のような状態にしたんだ?
配信では皆に対して俺たちが君を仲間外れにしているかのように見せかけておいて、普段の練習や話し合いの時には君自身が皆との交流を避けている、なんてことはないよな?

G2と対戦した時のロータスを覚えているか? 試合が終わった後、皆が君を慰めていたのに、君は下で座り込んで「撃ち勝てない」と文句を言っていた。ステージに戻ってから俺が君をなだめたら、君は俺に不機嫌な顔をした。まだ大会の最中だったのに。皆に対して「俺は撃ち勝てない」と一言だけ言って、あとは何も顧みなかった。俺たちはいつまでも機嫌を取りながら試合をするわけにはいかないだろう?

かつては皆、引退まで肩を並べて一緒にやっていきたいと思っていた。そうでなければ、俺だって「絶対にグランドスラムを、仲間全員がいるこの場で勝ち取るんだ」なんて思わないだろ。

前にも君に送った言葉を、今もう一度送る。
「すごい奴はたくさんいる。チャンスを掴んでこそ、もっと先へ進めるんだ」と。
「どれだけ多くの人が、20代で死んだようになって、一生後悔することか」
weibo

nobody:
最初、ファンはクラブに説明責任を果たすよう求めていましたが、クラブ側はまだ選手を守ろうとし、公に選手を非難したくはなかったので、多少の擁護の余地を残していました。まだそこまでの事態ではないと考えていたのです。しかし、その結果招いたのは甘やかしと世論の悪化でした。
そして今、その選手はファンを鉄砲玉のように利用し、我々チームメイトやコーチ、マネジメントに対して無差別に攻撃を仕掛けてきています。

マスターズが終わった後、皆とても残念に思っていました。
彼は練習試合や本番の試合で指示されたことを全く覚えていません。プレイするたびに「どこに立てばいい?どうすればいい?」と聞く始末です。
試合後の反省会では何も話さず、自分の考えもなく、アビリティの使用もチームメイトやコーチに指示されるのを待つばかりでした。チャンピオンズでの彼のパフォーマンスは疑いようのないものでしたが、他のメンバーがどれほどの努力を積み重ねてきたか。
私たちはこの道を2年間歩み、2年間蓄積し、皆が最高の状態を発揮して、全員で掴み取った結果です。
それなのに、チャンピオンズですら彼の機嫌を取りながらプレイさせる必要があったのはまだしも、キックオフやバンコクでも同じように機嫌を取らなければなりませんでした。勝っても負けても、自分のスタッツが悪ければ「もうプレイしたくない。俺を交代させてくれ」と言い出す始末。

最初、誰も彼を控えに回すなんて考えていませんでしたし、話し合いもしました。
真面目に努力すれば必ず試合に出られる、と。
しかし、控えに回された初日に彼が言葉にしたのは「明日はもう朝起きて出勤しなくてもいいのか?」ということでした。
他のメンバーが練習試合をしている間はスマホをいじり、反省会にも参加せず、コーチとも一切コミュニケーションを取らず、試合会場にも自分から来ませんでした。
彼自身が自分を見限ってしまったからこそ、今日のこの状況を招いたのです。
weibo

Smoggy:
まず気になるのは、なぜ俺とnobodyがエイム練習をしていないと言われるのか、ということです。
エイム練習の方法は人それぞれ違います。
バンコクから戻って以来、俺とnobodyはずっとCHICHOOとほぼ同じ練習をしています。CHICHOO が何を練習すれば、俺たちも同じものを練習する、という具合です。
以前の俺は、例えば小さな球をクリックする練習(Aimlab等)といった、外部ツールを使った練習は全くしませんでした。
しかし、バンコクでのCHICHOOのパフォーマンスを見て、もしかしたら自分が間違っていたのかもしれないと感じました——俺ももっと強くなるために外部ツールを利用する必要があると。

次に、俺たちは四六時中エイム練習だけをしているわけではありません。nobodyは今、毎日試合を見て研究しています。彼がIGLとしてやるべきことを果たしています。
俺も今、試合を見て自分のマクロを養っています。エイム練習のためのエイム練習はしません。それは俺にとって意味のないことです。

二点目。君が最初にEDGに来た時、ZmjjKKが君にどう接したか、皆が君にどう接したか、君自身、心の中ではっきり分かっているはずです。
今や練習試合の時ZmjjKKが君に話しかけても一方通行で、君は彼のコールにほとんど応答しません。
普段、俺たちが練習試合後に配信の準備をしていると、君を一緒にやろうと誘うのはいつも俺たちの方からばかり。
君の方から俺たちを誘うことは決してないのではないですか?
後期には、いつも俺が積極的に君を誘っていたでしょう。君から俺を誘ったことがありましたか?
控えになってから、君は練習室で普段一言も話しません。こちらから積極的に話しかけなければ、本当に一言も発しない。
なのに、いざ配信となると、即座に変わる。君のこういう行動は、俺たちから見てとても奇妙に思えませんか?

君は今、配信で何か態度を表明したり、言いたいことがあるのをほのめかしています。そして君のファンもそれを際限なく拡大解釈して騒ぎを大きくし、憶測を飛ばしています。君は当事者として、チームの一員として、ファンや面白がっている連中が好き勝手に騒ぎを煽り、クラブや俺たち仲間を火あぶりにするのを制止するような行動を全く取っていません。

人は変わるものです。俺だって変わります。チャンピオンになればもっと変わるし、変化はさらに速くなるでしょう。しかし、それでも俺たちは初心を忘れずに、自分たちをより良いものへと完成させていくべきではないのでしょうか?
weibo

CHICHOO:
仕事は遊びじゃない。結果を出すことが俺たちの最優先目標だ。
その前提として、全員が心を一つにする必要がある。
本当に問題がなかったのなら、なぜメンバー変更をしたと思う? 俺たちが勝ちたくないとでも? 練習試合や本番でコミュニケーションを取らなかった時、他のメンバーがどれだけ結果を求めていたか、考えたことはあるのか?

それと、コーチ陣に関するデマを流すのはやめてくれ。 彼らにも養うべき家族がいるんだ。それぞれにプレッシャーがあり、皆、生活のために働いている。 いい加減な仕事ができるだろうか?

皆の健闘を祈る。戦いの場で会おう!
weibo

個人情報流出事件

チーム内の対立がSNS上で激化する中、Smoggyの個人情報(自宅住所など)がオンライン上に流出するという深刻な事件が発生した。EDGはこの事態を重く受け止め、Smoggyを保護するとともに、情報漏洩に関与した者に対して法的措置を講じる意向を表明している。
Smoggy自身もWeiboで、嫌がらせをやめ自宅に来ないよう懇願した。

一連の騒動を受け、S1Monとチームの今後の関係、そして事態がどのように収束するのかに注目が集まっている。